アフリカ ザンビアのエンフェ村に住む人たちが、バナナの茎の繊維に含まれる水分を除去し、乾燥させる作業を行っています。これらの仕事から得た収入で、安全な飲み水や栄養のある食事を手に入れたり、マラリアを予防するための蚊帳を買ったり、病院に行くことができるようになりました。アフリカでは、3千万人の子供たちが学校に行けず、女性たちの40%異常が基礎教育を受けられません。バナナペーパーの売り上げの一部は女性たちの教育支援にあてられています。また、バナナペーパーからの収入は子どもの就学にもつながっています。
※出典:国連、ミレニアム開発目標、WWF他
通常の樹木が10年から30年で成長するのに対し、バナナの茎は1年以内に再生・成長するため、サステナブルな仕組みの中で紙をつくることができます。世界では毎年、日本の国土面積の1/3ほどの森が失われています。バナナパーパーはバナナの茎の繊維とリサイクルパルプ、または持続可能な森林からのパルプを使用しているため、森林保護にもつながります。森林は絶滅危惧種を含む野生動物の生息地であることから、野生動物の保護にもつながります。
※出典:WWF2008-2010
野生動物や自然環境を守り、現地に雇用を生み出し、さらに教育支援や安全な水の提供、再生可能エネルギーの活用を進めるバナナペーパーは、SDGsが掲げる17の目標すべてに取り組んでいます。2016年には、紙業界で日本初となるフェアトレード認証 (WFTO 世界フェアトレード機関)を取得し、2021年には日本初のクライメート・ポジティブの紙として認証されました。
※フェアトレードとは、発展途上国で作られた原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、製品を作る人の健康と経済、環境保全を支援する「公平な貿易」を実施する仕組みを指す。
※クライメート・ポジティブとは、自社の二酸化炭素排出量を上回る炭素を大気中から除去し、トータルの排出量をマイナスにすることを指す。
バナナペーパーは環境を守るだけでなく、生産者の暮らしを支えるという点で注目されています。 近年は社会貢献活動の一環として、名刺・封筒・賞状・挨拶状・紙製ファイルなど、ビジネスシーンで利用頻度の高い製品の用紙をバナナペーパーされる企業様が増加。 コレッソでは請求先を部署ごとに分けられるため、環境・CSR業務に携わる社員の名刺のみバナナペーパーで発注することも可能です。
「バナナの茎を使用している点に、同じ食品を取り扱う企業として繋がりを感じました。取引先に食品関連の企業が多いので、名刺交換した相手から用紙に対して興味を持たれることが多いです。名刺にバナナペーパーのマークを掲載することで話題作りにもなり、名刺交換の時に”こういう取り組みをされているんですね”とコメントを頂くことも。取引先にバナナペーパーのサステナブルな仕組みをお話しすると、取り組みを評価いただくことがあります。また、近年は監査項目のなかにSDGsへの取組みを重視する企業もあり、バナナペーパーを環境問題への取り組みとして評価していただける場合もあります。」(三共食品株式会社様取材より)
バナナペーパーは、今までは廃棄されるだけだったオーガニックバナナの茎から取った「バナナ繊維」を原料として使用し、古紙または森林認証パルプを加えて作られた「フェアトレード」の紙です。
一般の紙の原料となる森林は育つまでに10年から30年かかるのに比べて、バナナの茎は1年で育ちます。またバナナの実を収穫する時、茎は通常ゴミとして捨てられます。それを再利用して作られるバナナペーパーは環境に配慮された製品です。環境配慮に加え、開発途上国に雇用を生み出すことから、人にも優しい紙として世界で普及。貧困が引き起こす野生動物の密猟や違法の森林伐採などの問題解決も目指しています。